微小変化型ネフローゼ症候群

こんにちは。HIRO です。

今回は私を語る上で切っても切れない
運命的な出会いをしてしまった病気の話です。

その病名は「微小変化型ネフローゼ症候群」です。

マイナーな病気なのでご存知の方は
少ないかもしれませんが、
人によっては難病指定(私も該当者)の
原因が解明されていない病です。

2016年に松山ケンイチさんが主演をした映画
『聖の青春』(さとしのせいしゅん)の
元になった将棋棋士、村山聖さんが
人生の大半を共にしたことで
若干ですが取り上げられたこともあります。

この病気のことを医学的、学術的に
お伝えすることは専門家や他のサイトに
お任せしたいのですが、

私は自分の人生が大きく変化してしまった
きっかけを作ったネフローゼ症候群と、
これからの人生も共に生きていかなければならないので、
あえてこれから
ブログに徒然を書こうと思います。

ネフローゼ症候群は症状によって
いろいろなタイプに細分化されます。

私の場合は、1年に一回以上は再発をするため、
「ステロイド依存性あるいは頻回再発型、
あるいは長期治療依存型」
という治療反応による分類に複数該当するため、
指定難病の対象者になっています。

この病気は寛解
(治療は継続しながらであっても症状は治っている状態)
という完治ではない状況が継続することが
とても厄介な病気なのですが、

もっと厄介なのは
他人からみるとあたかも普通の人に見えてしまう
というところです。

自分では辛い時にも外見に著しい変化がないため
調子の悪い時にも気づいてもらえないという事です。

そのために、仕事のパフォーマンスが落ちても
下手をするとサボっていると思われる事もあり
いまだに忸怩たる思いをする事があります。

治療は主に副腎皮質ステロイドによるもので、
副作用として骨粗鬆症、胃潰瘍、
免疫抑制薬併用で感染症のリスクが増加します。
その他にもステロイドを避けたい
副作用はたくさんありますが、
現在のところ、この薬と付き合うしか
病気との共存はない様です。

タイムリーではありますが、
今回のコロナウィルスなどが蔓延すると
そのまま感染症で死亡することも考えられます。

感染症予防のため普段よりマスクの使用頻度は
一般の方よりも高く、花粉症のシーズンが
終了してもマスクを欠かせないため
電車の中などで怪訝な顔をされることも
以前は良くありました。

最近はマスクをしている方が
良くも悪くも世の中に増えたので
あまり気にしなくて済む様になりましたので、
不幸中の幸いとも言えるかもしれませんね。

そもそもこの病気を発症して入院をしたのは
2010年の7月初旬でした。

それまで体力には自信があり、
病気になったこともなかったので、
ハードワークと不摂生も
何のそのという生活をしていました。

入院する2週間前から体調に変化があり、
身体がオモだるく、膝の曲げ伸ばしも
痛く感じていました。

そんなある日、上司から
「昨晩飲み過ぎた?」と聞かれました。

前日は飲みに行く事も無かったのですが、
「顔が浮腫んでいるよ。病院に行ったら?」
との一言であまり考えずに翌日病院に行きました。

翌日病院の入口受付で、症状の話をすると
受付の方の顔が厳しくなり、
(今でも鮮明に覚えています)
「すぐに血液と尿検査をして下さい」と
言われ検査室に直行しました。

程なくしてドクターの部屋に呼ばれ、

ドクター「今日から入院はできますか?」

私「いえ、それは難しいですが」

ドクター「では明日からならできますか?」
「それ以降はダメです。」

私「わかりました。その様にします」

途中はだいぶ省いていますが、
翌日から普段の生活の全てを投げ捨てて
病院に入院しました。

翌日から尿が全く出なくなる
急性腎不全になり、結局入院2ヶ月
自宅待機1ヶ月の闘病生活となりました。

このあと今に至るまでの10年間の中で
最初の3年で病院に3回入院し、
ほぼまともな社会人としての生活が
出来なくなりました。

これは病気をしたことがなかった
私にとっては自分自身の状況が
受け入れ難く、悔しい気持ちで
日々を過ごしたことを思い出します。

今では社会人生活も
大体は普通にできる様になっていますが、
無理をすると1年に一回くらいは
再発をしてしまうので生活には制限があります。

この病気は高単位のステロイド治療を
最初にするため、病院(病棟)から
一歩も外に出る事が許されません。
そのため、病気になって退院する時には
階段が登れないほど筋力が衰えてしまい
(ステロイド治療は筋肉が減少します)
健常者としての生活が出来なくなりました。

この状態だとバス、電車通勤もままならず、
サラリーマン生活もこれで終了だ・・・
と腹を括った時に出会ったのが、

今では兼業で仕事をしているコーチングでした。

その時は家で仕事ができて、
外の方々とつながりを持つことが出来て、
体力的にも不安がない仕事・・・

という消去法でこの仕事に興味を持った、
いわば半端な気持ちでコーチングの世界に
興味を持ったワケですが、

実際に自分がこの世界に入ってみると
自分自身が心から救われたことや、
ありたい自分が見つかった事もあり、
コーチングを生業にすることを決意する事が出来ました。

人生の途中経過として現在の私は、
サラリーマン(マーケティングと人材開発)
とコーチングの2足の草鞋を履いて
生活をしています。

この病気がなければと思う事も
いまだにありますが・・・

この病気がなければ出会わなかった
コーチングの仕事や出会った人たち、
コミュニティはなかったので、
今となっては大きな財産であり
感謝の気持ちもたくさんあります。

ネフローゼ症候群との付き合いは
今後もずっと続くので、そのことを
ブログでは徒然に書き綴りたいです。

少しでもこの病気の方の励みになればとも
思っているので、ネフローゼコミュニティも
ブログを通じて増やす事ができれば幸いです。

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